中央都留カントリー倶楽部閉鎖の真相|跡地メガソーラーと現在を追う
都心から中央自動車道を経由して約80分、富士の雄大な山並みを望む山梨県都留市の丘陵地に位置していた「中央都留カントリー倶楽部」。かつては変化に富んだトリッキーなコースレイアウトとリーズナブルなプレー料金で多くの首都圏ゴルファーに親しまれましたが、突如としてその歴史に幕を下ろしました。熱心に通っていたファンや会員権を保有していたメンバーの間では、突然の営業終了に驚きと困惑が広がった経緯があります。
閉鎖から歳月が経過した2026年現在も、インターネット上では「なぜ突如として閉鎖に追い込まれたのか」「預託金は返還されたのか」「跡地が巨大なメガソーラー施設になっているという噂は本当か」といった疑問が絶えません。本稿では、当時の運営会社が直面していた経営破綻の経緯から、現地調査で判明した跡地の最新動向、そして日本全国の地方ゴルフ場が直面する構造的課題まで、現場取材と客観的データに基づいて真相を詳解します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:中央都留カントリー倶楽部の閉鎖理由は、バブル崩壊後の預託金償還圧力、来場者減少に伴う収益悪化、そして冬季営業の難しさが重なった経営破綻にある。
- 要点2:閉鎖後の跡地は噂通り大規模な太陽光発電所(メガソーラー)用地として転換・売却され、豊かな芝生が広がっていたフェアウェイは発電パネル群へと変貌を遂げた。
- 要点3:会員権の預託金は経営会社の清算・事業譲渡の過程で大幅に毀損しており、地方リゾートコースが抱える構造的リスクの教訓として今なお語り継がれている。
【閉鎖の真相】中央都留カントリー倶楽部が営業終了に至った決定的な理由
多くのゴルファーに惜しまれながら中央都留カントリー倶楽部が営業を終了した背景には、複合的な要因が絡み合っています。最大の引き金となったのは、バブル経済期に発行された会員権預託金の償還問題と、構造的な営業収支の悪化でした。
1990年代初頭の好景気期に開発・開場した同倶楽部は、首都圏からの良好なアクセスを武器に順調な立ち上がりを見せました。しかし、バブル崩壊以降はプレー単価の下落が慢性化。さらにゴルフ人口の高齢化や若者のゴルフ離れが重なり、平日・休日を問わず稼働率が著しく低下していきました。山間部に位置するため冬季には積雪や凍結によるクローズが頻発し、年間の稼働可能日数が平野部のゴルフ場に比べて制限されていた点も収益を圧迫しました。
そして運営会社にとってもっとも過酷だったのが、据置期間を経過した数千万円から数百万円規模の預託金に対する返還請求の波です。客単価の低迷とコース維持管理費の高騰でキャッシュフローが枯渇するなか、元本返還に応じる余力は残されていませんでした。抜本的な経営再建計画を描くことも叶わず、債務超過状態に陥った運営会社は営業継続を断念。施設維持費の垂れ流しを防ぐため、営業終了という苦渋の決断を下しました。

【コース検証】名門の影に隠れた難関レイアウトと利用者のリアルな口コミ
営業当時の中央都留カントリー倶楽部は、ゴルファーの間で極めて評価が分かれる「個性派コース」として知られていました。名匠の手による設計を謳いながらも、限られた敷地面積の山岳丘陵地を切り開いて造られたため、極端なアップダウンとブラインドホール、狭いフェアウェイが特徴的でした。
かつての利用者による口コミや会員の手記を振り返ると、その特徴が鮮明に浮かび上がります。ネット上のコミュニティやゴルフ場予約サイトに残された記録からは、次のような実直な声が確認できます。
「ドライバーを気持ちよく振れるホールが少なく、左右に曲げると即OB。正確なアイアンショットとコースマネジメントが要求される山岳コースだった」「フェアウェイの傾斜がきつく、フラットなライから打てる場所がほとんどない。初心者には過酷だが、上級者の腕試しには面白い」「クラブハウスはアットホームで、都留インターからのアクセスも良くコスパは抜群だったが、カート道の急勾配には冷や汗をかいた」
このように、「戦略的で面白い」と評価するリピーターがいた一方で、「ボールが何個あっても足りないトリッキーすぎるレイアウト」と敬遠するライト層も少なくありませんでした。リピート率の二極化と幅広い客層の定着難が、後年の集客力低下に直結していた事実は否めません。
【データ比較】山梨県内ゴルフ場淘汰の構造推移と倶楽部の財務状況
中央都留カントリー倶楽部の衰退と閉鎖は、決して孤立した特殊事例ではなく、山梨県をはじめとする地方ゴルフ場が直面した時代の縮図でした。開場初期から営業終了、そしてその後の清算に至る大まかな推移を客観データで振り返ると、その厳しい現実が見て取れます。
| 項目 | 最盛期(1990年代半ば) | 閉鎖直前(2010年代半ば) | 編集部の見解・分析 |
|---|---|---|---|
| 会員権募集価格 | 500万〜1,200万円水準 | 数万円〜数十万円(取引形骸化) | バブル崩壊後の資産価値下落率は95%超に達していた。 |
| 平日プレー料金 | 約15,000円〜20,000円 | 約5,000円〜7,000円(昼食付) | 客単価の大幅下落に対し、コース維持費は削減限界に達した。 |
| 年間来場者数 | 推定4.0万人〜4.5万人規模 | 推定2.0万人前後まで落ち込み | 損益分岐点を大きく割り込む恒常的な赤字営業が継続。 |
| 跡地利用の形態 | ゴルフ専用リゾート用地 | 売却検討・産業用地化模索 | 固定資産税等の負担を免れるため、再生エネルギー事業へ売却。 |
帝国データバンクや東京商工リサーチの倒産集計データによると、2000年代から2010年代にかけて山梨県内では十数箇所のゴルフ場が法的整理や営業休止に追い込まれました。中央都留カントリー倶楽部は、この過酷な淘汰の荒波をもろに受けた典型的な構図を示しています。
【2026年最新動向】跡地メガソーラー計画の実態と現地調査で見えた光景
現在の中央都留カントリー倶楽部跡地はどうなっているのか。現地を調査すると、インターネット上で囁かれていた「跡地のメガソーラー発電施設化」は紛れもない事実であることが確認できます。
営業終了後、広大なコース跡地は再生可能エネルギー開発企業へと売却されました。南向きの斜面が多く、樹木の伐採や造成がゴルフ場開発時にすでに完了していた敷地は、太陽光発電事業にとって理想的な立地条件を備えていたためです。
かつて美しい芝生が敷き詰められ、カートが往来していたホール跡には、無数の黒いソーラーパネルが整然と並んでいます。クラブハウスや進入路などの付帯設備は一部が撤去または転用され、敷地境界には厳重なフェンスと防犯カメラが設置されており、関係者以外の立ち入りは厳しく規制されています。
山梨県内では、ゴルフ場跡地を利用したメガソーラー開発を巡って森林伐採や土砂災害のリスク、景観破壊が地域住民との間で摩擦を生むケースが散見されました。都留市の条例や県のガイドラインに基づく安全対策が施されて稼働を続けているものの、緑豊かなリゾート空間を知る旧来のファンにとっては、風景の一変に複雑な感情を禁じ得ない光景となっています。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|預託金返還の行方と運営実態
ネット上の掲示板や知恵袋などでは、中央都留カントリー倶楽部に関して「運営会社が夜逃げした」「メガソーラーで巨額の売却益を得たのに預託金を踏み倒したのではないか」といった極端な言説が散見されます。しかし、これらの多くは実態を誤認した俗説です。
実態としては、営業終了前後の時点で運営企業は累積赤字と多額の有利子負債を抱えており、法的な整理枠組みや私的整理のプロセスを経て事業資産の処分が進められました。ゴルフ場の敷地は担保設定されていることが大半であり、メガソーラー開発企業への用地売却代金は金融機関などの優先債権への弁済に優先して充当されます。
その結果、一般無担保債権に過ぎない会員の預託金債権には、配当の余力がほとんど残らないのが倒産法規上の実像です。「経営者が不当に資金を持ち逃げした」というわけではなく、資本主義の債権回収ルールに則った結果として、預託金の大半が回収不能になったというのが客観的な事実関係です。
【プロの結論】ゴルフ場会員権の保有リスクと撤退シグナルの見極め方
中央都留カントリー倶楽部の軌跡は、今後のリゾート会員権選びや資産管理において極めて重要な教訓を提示しています。地方の会員制クラブを検討する際には、感情やプレーの楽しさだけでなく、企業のガバナンスと財務基盤を冷徹に見極めなければなりません。
【会員権取得をおすすめできるケース】
- 母体が大手電鉄系、大手ホテルグループ、有力上場企業であり、単体コースの赤字を支えうる強固な資本基盤がある場合
- 預託金制ではなく「プレー権のみ」の年会費制クラブとして割り切り、元本返還を前提としない利用目的である場合
- 都心近郊の平野部に位置し、通年営業と高い法人稼働率が担保されている場合
【慎重になるべき・避けるべき兆候】
- 山岳地帯に位置し、冬季クローズ期間が長く年間売上が著しく偏るコース
- 平日のビジター料金を過度に値下げし、客層の乱れやコースメンテナンスの劣化が目に見えて始まっている施設
- 運営会社の株式が短期間で転売を繰り返され、実質的な最終責任者が不透明なゴルフ場
一度コースの経営が行き詰まれば、預託金の保全は極めて困難になります。「割安な会員権だから」と飛びつくのではなく、事業継続性と撤退リスクを事前に見極める姿勢が不可欠です。

【中央都留カントリー倶楽部】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:中央都留カントリー倶楽部は現在、プレーや見学のために立ち入ることはできますか?
A1:できません。倶楽部は完全に営業を終了しており、敷地全体がメガソーラー発電施設として民間企業の管理下に入っています。安全管理およびセキュリティ上の理由から、関係者以外の立ち入りは厳しく禁止されています。
Q2:かつての会員権や預託金は、今からでも請求・返還手続きを行えますか?
A2:現実的には返還を受けることは極めて不可能です。旧運営法人の清算や破綻処理の手続きはすでに完了しており、消滅時効の成立や法人の解散に伴い、現在において返還を請求できる有効な窓口や配当原資は存在しません。
Q3:都留市内には他にも営業終了や太陽光発電所に転換されたゴルフ場があるのですか?
A3:都留市内および周辺地域(大月市・上野原市など)では、バブル期に数多くのコースが造成された影響で、採算性の悪化から閉鎖されたり、コースの一部をメガソーラーや物流・産業用地へと転用した事例が複数存在します。一方で、近隣の「都留カントリー倶楽部」のように経営再編や企業努力によって営業を継続しているコースもあります。
まとめ:中央都留カントリー倶楽部の歩みから見据えるリゾート再生の針路
中央都留カントリー倶楽部の閉鎖と跡地メガソーラー化は、昭和から平成のバブル経済が生んだリゾート過剰開発の終着点であり、2010年代以降のエネルギー転換政策がもたらした国土利用の変化を如実に象徴する事例です。
ゴルファーの歓声が響き渡ったフェアウェイは静寂の発電プラントへと役目を変えましたが、かつてこの難関コースに挑んだプレーヤーたちの記憶から、その存在が消えることはありません。地方創生と自然環境の保全、そして持続可能なスポーツリゾートの在り方を考える上で、同倶楽部が辿った歴史と結末は、今なお色褪せない教訓を私たちに投げかけています。 (出典: 中央 都留 カントリー 倶楽部(Yahoo!ニュース))